ハンドクリームの自作

珍しくお化粧品類で遊んでいます。

3ingredientscream.jpg

ハンドクリームの自作です。
食べられる材料、たった3つだけで作りました。

いくらでもバリエーションがありそうですが、今日の実験は初回ですから手順も材料もこれ以上シンプルにならないというところから始めています。

蜜蝋 約30グラム
米油 約150グラム
水  約100グラム

蜜蝋を湯煎にかけて溶かし、ゆっくりと油を加えて温め、バーミックスでガー。ぬるま湯を加えながらまたガー。クリーム化したら清潔な容器に入れてさめるのを待つ。

最初っからこんなに素敵なものができあがるとは思いませんでした。真っ白なクリーム。軽さと重たさのバランスが私の好みドンピシャ! お湯をわかすところから終了まで30分かかりませんでした。ハンドクリームの革命です!

しばらくこれを使いながら次をどんな風に作るか考えます。アイディアいろいろ噴出中。楽しい〜!

なんでも作れば楽しいのですが、買うしかないと思っていたものを作れるようになるのはまた特別な喜びがあります。ものの仕組みを知るのは面白いし、材料の性質を学ぶのも楽しい。なにより、自分の好みにあわせて調整できるのが素晴らしいです。

そのうちまた報告しますね。

 

存在をおびやかされるような恐怖

img_9604s

河野智聖さんの「緊急時の整体ハンドブック」に東日本大震災のあとで避難所を回ったときの話があります。図のような硬直がある人は恐怖心が抜けにくく眠れないのでみつけたら手当をするように、とあります。(ちくま文庫「緊急時の整体ハンドブック」p. 16-17)

サンフランシスコは活断層の上にあり、いつかデカイのが来るぞと言われているので一応覚えておこうとメモを取りました。

メモしたときには参考までに、と思っていましたが、その後この硬直は何度か見ています。地震や津波ではなくても存在をおびやかされるような心配のある人には出るらしいのです。このままでは来年は仕事がなくなるかも、と心配をしていた友人には特別くっきり出ていました。

つい数日前、これを自分の背中に発見しました。私とフェイスブックでつながっているみなさんはご存じですが、サンフランシスコでひったくりにあいました。怪我はありませんでしたし、バッグは24時間後に現金等を抜かれた状態で発見されたので、被害自体は大きくなかったのですが、一度狙われたら抵抗する方法がないと思い知ったのはけっこうしんどかったらしくて、事件のあと数日間緊張していました。背中の筋を発見したのは2日目くらいです。

自分への手当はクライアントにするよりも難しいです。特にこれは背中なので身体をねじりながら同時に力を抜こうとするのは至難です。一週間経過したのでもう眠りが浅いという自覚はありませんが、私もどこかでセッション受けてきたほうがいいかもしれません。こういうことは誰かの手を借りたほうが楽に解決します。

ではまた。

メモ&参考

小豆汁

img_9266s

今日はちょっと涼しいなと思ったら小豆汁。そうしようと決めているわけではなく、ふと思い出すのです。

すぐに作ります。レシピはありません。

小豆をひとつかみ、ふたつかみ、さっと洗って鍋に入れ、水を加えて火にかける。そのときによって何か加えたりしますが、ほとんどはそれだけです。普段は穀物や豆類は全て最低でも一晩は浸水させますが、これはしません。そのまんま。今日は大笹の葉っぱ半分加えてみました。何分抽出するのか、水と豆の割合はどうなっているのかなど、全部テキトー。その日の自分に丁度いいようにできあがるんじゃないかと考えているので、確信犯的なテキトーです。

はじめての方は混乱するだけでしょうから、まあ10分くらい、ゆで汁に赤い色がつきはじめてしばらくしたらもういいかも、と覚えておいてください。あんこ煮るときには最初のゆで汁を捨てますが、小豆汁の場合はそういうことは考えません。

できあがったら暖かいうちにゆっくり飲みます。

小豆は薬効があり、最近美容に良いスーパーフードと騒がれたりしていますが、昔から腎ををサポートする食品として知られています。利尿作用があるのでむくみに効きます。女性には特に良いと言われています。そんなことはひとつも知らなくても、寒くなると欲しくなる日が増えます。手間はお茶を入れるのとほとんど変わりませんから、これからの季節ぜひ作ってみて下さい。

セッションのあとで、水のかわりにこれをお出ししている日があります。お嫌いならすっきり断ってくださいね。

汁をとったあとの小豆は、うちでは柔らかくなるまで加熱しサラダの具の一部になっていることが多いです。ご飯に炊き込んで色の薄いお赤飯になることも。テキトーです。

あきらめてはいけない

 

NY Postの記事です。背中が曲がって立てなくなっていた85歳のおばあさんが、素晴らしいヨガの先生に出会ってピンシャンした話。これを「ヨガってすごい」とか「奇跡は起きるのだ」という話としてではなく(いやそれもそうなのですが)、ダメだと思っているものでもひょっとすると変わるかも、という例として読んでいただけたらなと思います。

私も自分の身体にあちこち改善したいところがあります。ひょっとすると、と希望を持って工夫をすることにします。

++++++++

hunchback

ツボは標準化されている

前々から、ツボの位置を説明する本の書き方がみんなあまりにテクニカルというか普通の人間の言葉ではないのを不思議に思っていました。英語も日本語もそうなのです。専門用語を使ったらそうなる、という以上にカターイ雰囲気が酷似しているのです。不親切だから人間にわかる言葉で書き直しましたが、これはひょっとすると…。

やっぱりそうでした。

WHOがツボと経絡を標準化しています。どの本もそこからツボの名前と位置を引用しているのです。 WHO Standard Acupuncture Point Locations in the Western Pacific Region。最初何語で書かれたかはわかりませんが、公式翻訳本も出ています。日本語版はWHO/WPRO標準経穴部位 日本語公式版という名前です。

WHOがわざわざツボの位置を標準化するほど伝統医療に興味があるなんて!

最初聞いたときには驚きました。でも考えてみればそれほど不思議なことでもないような。WHOみたいな組織じゃなきゃこういうことはできませんし。どうやってそれぞれの「正しい」意見をまとめていくのか。とてつもなく大きな仕事だったろうなと想像します。国と派閥を超えた先生方の意見をとりまとめるのはさぞかし骨の折れることだったでしょう。その上歴史的に位置が違ったりもしたのではないかと想像できます。

下の画面写真はアマゾンです。現在英語版は絶版になっているらしく、200ドルからと書いてありました。中を見ると出てます出てます、おカタい説明が。しかしね、こういう難しいものをあえて人類の共通の資産として作ろうという気概に免じて、読みにくさは許していいと思うのですよ。

WHOacupoints.png

足湯 - 足ツボのおさらい

足湯するのにツボの知識は全く不要ではありますが、こんなすごいツボがみーんな暖まっているのだなあ、と考えるのは楽しいし、そんなふうに考えていると感覚が研ぎ澄まされていくというおまけがついてきて、良いことなのです。

今回おさらいするツボは、ほんとに全部いいです。

たとえば腎経の1番、湧泉。万能選手です。これ使わないセッションってありえないくらい頻繁に使っています。湧泉の手当が不要な人なんて現代人にはいません。頭に登りがちな気を下方へ落ち着けると、気持ちが静まります。腎経が元気だと全身元気になります。気をつけていると違いがわかるようになってくるはずです。

足湯の容器を深めにしたいのは、脾経の6番、三陰交を暖めたいからです。婦人科系のトラブルによく効くというのは有名ですが、男性にもとてもよいのです。冷え、むくみ、腰痛のみなさんにもよく使っています。それに、これもじわっと元気でます。脾経の手当をすると、お腹にぐっと力が入ってくるのです。背すじが伸びます。先のことを考えてみたくなるかもしれません。

 

足の小陰 腎経1番、湧泉(ゆうせん) Kidney 1 (gushing spring, yong quan)

位置: 足の底の真ん中と思ってください。土踏まずの上部の真ん中。

効能効果: 元気が出ない、泌尿器系の問題、感情のつかえ、気絶した人の気付けに、月経の遅れなど。
K1

 

足の小陰 腎経6番、照海(しょうかい) Kidney 6 (shining sea, zhao hai)

位置: 足首の内側のぐりぐりのでっぱりから一寸下のへこんだあたりです。

効能効果: 不眠、喉の腫れ、扁桃腺、ドライアイ、目の痛み、月経不順など婦人科系の問題、足首の痛み、腫れ。

K6

 

足の厥陰 肝経3番、太衝(たいしょう) Liver 3 (great surge, tai chong)

位置: 足の親指と人差し指の間をなで上げてスペースがなくなって指が止まるところ。足の合谷と呼ばれる場所です。

効能効果: 元気をつける、アレルギー、陰気の不足、足がつる、不眠、心の悩み、肩コリ、疲れ目、頭痛。気が上へ向かって流れるのを促す。(二日酔いにも効くということなので自分の身体で人体実験をする機会を待っています。)

Liv3

 

 

足の太陰 脾経、三陰交(さんいんこう) Spleen 6 (three yin crossing, san yin jiao)

位置: 足首の内側のぐりぐりのてっぺんから3寸。多くの人で押すとちょっと痛いです。

効能効果: 出産(妊娠中は決して使わないように!)、婦人科系の痛み、気鬱、血を養う。脾、腎、肝の働きを助ける。Sp6

 

 

足の太陽 膀胱経、崑崙(こんろん) Bladder 60 (Kun Lun mountain, Kun Lun)

位置: 足首の外側のぐりぐりとアキレス腱の間のくぼみ。

効能効果: 頭痛、首のコリ、目の充血、腰痛、座骨神経痛、アキレス腱の炎症、子宮関連の問題。

Bl60

 

足の少陽 胆経、丘墟(きゅうきょ) Gall Bladder 40 (Mound of Ruins, qiu xu)

位置: 足首の外側のぐりぐりの前下側、へこんでいる場所。

効能効果: 足首をくじいた、足首の痛み、関節が弱い、筋肉がつる。胆嚢の問題、胸焼け、肩の不調、目の症状、気鬱、イライラ。

GB40

メモ&参考資料

  • ツボの名前がこんなに色々あるなんて! 学校で最初にツボに番号がふってあるのを見たときには頭が混乱して泣きそうになりました。WHO式の国際標準経穴名は、慣れると位置と経絡内での前後関係が頭に入って悪くないのですが、日本人として親しんでいる漢字のツボの名前も意味が感じられて捨てがたい。というわけでゾロゾロ書いてみました。
  • ツボの位置の画像は A Manual Of Acupunctureから拝借しました。大辞典的なサイズと内容のすごい本です。ビビらず買ってよかった一冊。アプリもあります。
  • 効能効果は学校で使っていたMcKinnon Acupressure Manualの記述に私のメモを加えたものです。このマニュアル、初心者向けにあっさりコンパクトにできていて素晴らしいのですが、残念ながら学校の外では販売されていません。

足湯 - 容器を選ぶ

DP122212-1200

足湯してください、ってしょっちゅう言っています。みなさんにおすすめしています。

なにしろ簡単ですし、安いですし、気持ちいいですし、効きます。誰にでも効果あり。(いや、ほとんど誰にでも、と言うべきでしょうね。足を温めすぎるとまずい状態の人がいるかもしれませんので、既往症のある方はお医者様にご相談の上でどうぞ。)

DP122212-detail必要な道具は足を入れる容器だけ。楽に両足が入れられて、足首から5センチくらい上あたりまで水を張っても大丈夫な深さのある桶かバケツを探してください。

ということは、です。この浮世絵にあるような伝統的な木桶では浅すぎるということです。東海道五十三次、御油の宿。絵の右端にいる男性は一日中歩いたあと、いまやっと宿屋さんに入ったところです。履き物をぬいで足を洗って。きっと桶の中に入っているのは暖かいお湯です。あーきもちよさそう。

絵の真ん中あたりでは、女中さんが旅人をかなり強引に呼び込んでいます。昔は予約システムとか旅行雑誌に広告出すとかあるわけないですから、こういう方法で営業促進をするしかなかったわけですね。

21世紀の私たちの足湯は、リラクゼーションと健康促進の効果を最大にするために、正しい大きさと深さの桶を入手することからはじめます。

たとえばこういう桶です。

0251249_PE389842_S2.JPGこれはイケア。横58センチ、縦38センチ、深さ28センチ。お値段が素敵です。$4.99。
http://www.ikea.com/us/en/catalog/products/20254232/

(アフィリエートとかやってません。これらはただの例です。リンク先からお買い上げくださっても私にはメリットありません。)

medium_yellow_compactこのバケツもいいですよ。タブトラグスのMサイズ。うちにSがあるのですけど、それではほんのちょびっと小さすぎるので、Mを推奨します。直径15.5インチということは40センチ弱。深さが約30センチ。
http://us.tubtrugs.com/collections/original/products/medium

足湯に凝るなら、お湯の温度や時間、お湯に何か入れてみる、などなど色々工夫することがあるのですが、それはまた別の機会に考えることにして、ともかくお湯に足浸けると気持ちいいから、という理由でやってみてください。今すぐ。

足のツボに関しては、次のエントリをご覧下さい。

 

メモ&参考

カッピング、とうとうメジャーになるか?

グウィネスがサンドレスから出ている背中に○印を付けていたころはまだ珍しかったカッピングですが、オリンピック選手が使っていてBBCやNY Timesも取り上げたということでとうとう一般化するかも。なにしろすんごく良く効きます。使い方を覚えれば自分でもできます。一家に1セット必須と思っています。もっともっと普及していい道具です。

試してみたい方、セッションご予約を〜。

Why are so many Olympians covered in large red circles?(オリンピック選手の身体に赤い丸印がついてるのはなぜ?)http://www.bbc.com/news/health-37009240_90708473_034465363-1.jpg

What Are the Purple Dots on Michael Phelps? Cupping Has an Olympic Moment(マイケル・フェルプスの紫の斑点は何? カッピング、オリンピックの大舞台に)
http://well.blogs.nytimes.com/2016/08/08/what-are-the-purple-dots-on-michael-phelps-cupping-has-an-olympic-moment/
09CUPPINGweb2-tmagArticle-v2.jpg

一杯の水、または白湯

water-cold-hot

セッション終了後、必ず一杯のお水か白湯をさしあげています。理由はいろいろつけようと思えばつけられるのですが、水飲むと身体が楽だから、という簡単な言い方にしてしまっていいような気がしています。あんまり理屈こねても仕方ないです。ただでさえみなさん頭使いすぎですから。私もね。

暖かい日は冷たいお水で、いくらなんでもこれは寒すぎるだろうと思うときには白湯にしています。身体にしみ渡る水のおいしさ!

一日2リットルというのが水を飲む話で良く出る量です。味のついていないものを飲みつけていない人には2リットルは莫大です。慣れてるとなんでもないんですけど最初はしんどいかもしれません。生水がいいという人も、白湯に限るという説もあります。総じてお茶やスープやジュースは水のうちに数えないことになっています。別にお金かかるわけでも時間かかるわけでもありませんから徐々に人体実験してみてください。