手前味噌を仕込みました

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とうとう完成。約10キロの発芽玄米味噌。ものすごい満足感です。

この半年くらい、じりじりと米麹造りを練習していました。最初のうちは変な顔つきのものばかり作ってしまい安定していい感じの米麹が作れるようになるまで実験を十数回繰り返しました。実家では麹を使っていなかったので暗闇手探りです。情報は主にネットから集めました。米麹は利用法がたくさんあって、出来の悪いものでも充分に使い道があり楽しかったです。

次に玄米麹に挑戦。続いて発芽玄米に挑戦。

というわけでとうとうこうやって大豆とあわせてお味噌の形になって、あーよかったーとか自分をほめてあげたいねーとか思ってます。

さて初めてだからこれで失敗するかって、しないと思うのですよ。お味噌は私が作るんじゃなくて微生物が作るんですから。家庭のキッチンではコントロールできる範囲も限られていますしどうなるかわからないのですけれど、年末に開封したら間違いなくいい感じのお味噌になっている。どういう「いい感じ」かは私が決めるんじゃなくて微生物が決める。ここ北カリフォルニアの土地と気候に合わせ、作る私の手に合わせたものができあがるはず。

伝統的な発酵の仕事ってそういうものなんじゃないでしょうか。

楽しみです。うきうき。

この半年間に試しにいくつか作ってみたお味噌の類は、観察したいのでガラス瓶に入っていて様子がわかるようになっている上、ちょこちょこ味見もしています。みんなおいしいです。仕込んで日が浅くても塩の角さえとれてくればとてもおいしい。

自分好みの味が出せるようになるほど自在にコントロールができる日が来るのかどうかわかりませんが、特徴のある日本各地のお味噌の味がどういう配合で仕込まれてどういう気候で熟成するのか、なんていうことに興味が持てるようになりました。

ところで10ヶ月待つのだと報告したら「赤ちゃんを産むみたいね」と言った友人がいます。爆笑です。いやいやそれは違うでしょう。お味噌造りは赤ちゃんのたとえを使うなら大豆と米麹と塩をあわせるセックス部分だけで、そのあと大切にお腹の中ではぐくむ作業は容器の中で微生物がやってくれるのですから。

でも新しいものが生まれるという意味ではそう思っていいのかもしれません。ますます楽しみです。

メモ&参考

  • お味噌を作りたいので米麹を自分でもやしてみたい、というお声をちょろちょろ聞くのでご参考まで。私が見た中で一番親切な説明はここにあります。ご自分のキッチンの道具で工夫しながらやってみてください。
    http://ameblo.jp/motherwater-nakaji/theme-10086903229.html
    書いている発酵冒険家のなかじさんという方は、発酵界では大変有名な方です。