こんな感じのセッションです

img_0512

キリン・ボディワークのごく普通のセッションはこんな感じの1時間です。でもみなさんそれぞれの身体なのでこの通りに進むことってあまりいないような気も…。

「お元気でした? 最近調子はどうですか?」

扉を開けた瞬間からセッションは始まっています。ご様子をうかがいながら姿勢、歩き方、全体の印象などをチェック。ほんの小さなことが全て関係あります。
ポケットからものを出し、時計などアクセサリー類をはずし、ベルトをはずし、靴を脱いでいただきます。Tシャツと短パンみたいな服装が一番楽です。着替えが必要ならどうぞ。

「まずは背骨を拝見」

マッサージテーブルに横になる前に立位または椅子に座って背骨のチェックと施術。日本のボディワークに背骨チェックは必須です。これだけでまず一段階楽になります。

「さーて今日はどんなかな…」

仰向けに横になり身体全体の緊張をゆるめるのと同時に全身の様子を理解していきます。診断と施術が同時に進むのも日本のボディワークの特徴です。ここで脈診や舌診をすることもあります。

「呼吸ができないとまたすぐ緊張しちゃうんですよね」

呼吸が楽にできているか。呼吸の改善は何らかの形でどなたにも必要です。大きく胸が開き全身で呼吸ができるように導きます。ほんの数秒で呼吸が変わっていくのを体験してください。

「お腹の様子を見ますね」

腹部に痛みのある場所はないか、柔軟性はどうか。お腹の上部はふわふわにやわらかく、下へ行くほどパンと張り、丹田に気が満ちているのが理想です。

「このへんが痛いんですね…」「ほらこれで少しマシでしょう?」

不快な症状があるところには必ず離れたところにそれに関連して緊張している場所がありますので、みつけてセットで改善します。経絡の考え方が役に立ちます。
不調の意識されている場所だけでなく全身のバランスを整えます。新しい不調は比較的容易に軽減し、古いものは時間がかかる傾向があります。同目的の施術法がたくさんある中から適切なものを選んで様子を見ながら進みます。

「静かな動きでリラックスに入ります」

施術をきっかけに起きた良い変化をなじませ定着させるために深いリラックスへ。頭のてっぺんから足の先までふわふわに。深いリラックスは薬みたいによく効きます。

「はい、それでは立ち上がってみてください」

全身の様子が変わっているのを味わいながら、更に気になる場所をチェック。

「まだちょこっと時間ありますね」

セッションの最後は楽しい部分です。セルフケアの体操をお教えしたり、女性のみなさんには美顔やウエストライン改善の施術をしたり。カッピング体験やお灸を追加したりもします。古今東西の様々な知恵を通して身体の不思議を一層感じていただけます。

「お水を一杯召し上がれ」

お水または白湯を飲み、必要なら次回の予約を入れて終了。

存在をおびやかされるような恐怖

img_9604s

河野智聖さんの「緊急時の整体ハンドブック」に東日本大震災のあとで避難所を回ったときの話があります。図のような硬直がある人は恐怖心が抜けにくく眠れないのでみつけたら手当をするように、とあります。(ちくま文庫「緊急時の整体ハンドブック」p. 16-17)

サンフランシスコは活断層の上にあり、いつかデカイのが来るぞと言われているので一応覚えておこうとメモを取りました。

メモしたときには参考までに、と思っていましたが、その後この硬直は何度か見ています。地震や津波ではなくても存在をおびやかされるような心配のある人には出るらしいのです。このままでは来年は仕事がなくなるかも、と心配をしていた友人には特別くっきり出ていました。

つい数日前、これを自分の背中に発見しました。私とフェイスブックでつながっているみなさんはご存じですが、サンフランシスコでひったくりにあいました。怪我はありませんでしたし、バッグは24時間後に現金等を抜かれた状態で発見されたので、被害自体は大きくなかったのですが、一度狙われたら抵抗する方法がないと思い知ったのはけっこうしんどかったらしくて、事件のあと数日間緊張していました。背中の筋を発見したのは2日目くらいです。

自分への手当はクライアントにするよりも難しいです。特にこれは背中なので身体をねじりながら同時に力を抜こうとするのは至難です。一週間経過したのでもう眠りが浅いという自覚はありませんが、私もどこかでセッション受けてきたほうがいいかもしれません。こういうことは誰かの手を借りたほうが楽に解決します。

ではまた。

メモ&参考