
キリン・ボディワークのごく普通のセッションはこんな感じの1時間です。でもみなさんそれぞれの身体なのでこの通りに進むことってあまりいないような気も…。

キリン・ボディワークのごく普通のセッションはこんな感じの1時間です。でもみなさんそれぞれの身体なのでこの通りに進むことってあまりいないような気も…。
前々から、ツボの位置を説明する本の書き方がみんなあまりにテクニカルというか普通の人間の言葉ではないのを不思議に思っていました。英語も日本語もそうなのです。専門用語を使ったらそうなる、という以上にカターイ雰囲気が酷似しているのです。不親切だから人間にわかる言葉で書き直しましたが、これはひょっとすると…。
やっぱりそうでした。
WHOがツボと経絡を標準化しています。どの本もそこからツボの名前と位置を引用しているのです。 WHO Standard Acupuncture Point Locations in the Western Pacific Region。最初何語で書かれたかはわかりませんが、公式翻訳本も出ています。日本語版はWHO/WPRO標準経穴部位 日本語公式版という名前です。
WHOがわざわざツボの位置を標準化するほど伝統医療に興味があるなんて!
最初聞いたときには驚きました。でも考えてみればそれほど不思議なことでもないような。WHOみたいな組織じゃなきゃこういうことはできませんし。どうやってそれぞれの「正しい」意見をまとめていくのか。とてつもなく大きな仕事だったろうなと想像します。国と派閥を超えた先生方の意見をとりまとめるのはさぞかし骨の折れることだったでしょう。その上歴史的に位置が違ったりもしたのではないかと想像できます。
下の画面写真はアマゾンです。現在英語版は絶版になっているらしく、200ドルからと書いてありました。中を見ると出てます出てます、おカタい説明が。しかしね、こういう難しいものをあえて人類の共通の資産として作ろうという気概に免じて、読みにくさは許していいと思うのですよ。

足湯するのにツボの知識は全く不要ではありますが、こんなすごいツボがみーんな暖まっているのだなあ、と考えるのは楽しいし、そんなふうに考えていると感覚が研ぎ澄まされていくというおまけがついてきて、良いことなのです。
今回おさらいするツボは、ほんとに全部いいです。
たとえば腎経の1番、湧泉。万能選手です。これ使わないセッションってありえないくらい頻繁に使っています。湧泉の手当が不要な人なんて現代人にはいません。頭に登りがちな気を下方へ落ち着けると、気持ちが静まります。腎経が元気だと全身元気になります。気をつけていると違いがわかるようになってくるはずです。
足湯の容器を深めにしたいのは、脾経の6番、三陰交を暖めたいからです。婦人科系のトラブルによく効くというのは有名ですが、男性にもとてもよいのです。冷え、むくみ、腰痛のみなさんにもよく使っています。それに、これもじわっと元気でます。脾経の手当をすると、お腹にぐっと力が入ってくるのです。背すじが伸びます。先のことを考えてみたくなるかもしれません。
位置: 足の底の真ん中と思ってください。土踏まずの上部の真ん中。
効能効果: 元気が出ない、泌尿器系の問題、感情のつかえ、気絶した人の気付けに、月経の遅れなど。

位置: 足首の内側のぐりぐりのでっぱりから一寸下のへこんだあたりです。
効能効果: 不眠、喉の腫れ、扁桃腺、ドライアイ、目の痛み、月経不順など婦人科系の問題、足首の痛み、腫れ。

位置: 足の親指と人差し指の間をなで上げてスペースがなくなって指が止まるところ。足の合谷と呼ばれる場所です。
効能効果: 元気をつける、アレルギー、陰気の不足、足がつる、不眠、心の悩み、肩コリ、疲れ目、頭痛。気が上へ向かって流れるのを促す。(二日酔いにも効くということなので自分の身体で人体実験をする機会を待っています。)

位置: 足首の内側のぐりぐりのてっぺんから3寸。多くの人で押すとちょっと痛いです。
効能効果: 出産(妊娠中は決して使わないように!)、婦人科系の痛み、気鬱、血を養う。脾、腎、肝の働きを助ける。
位置: 足首の外側のぐりぐりとアキレス腱の間のくぼみ。
効能効果: 頭痛、首のコリ、目の充血、腰痛、座骨神経痛、アキレス腱の炎症、子宮関連の問題。

位置: 足首の外側のぐりぐりの前下側、へこんでいる場所。
効能効果: 足首をくじいた、足首の痛み、関節が弱い、筋肉がつる。胆嚢の問題、胸焼け、肩の不調、目の症状、気鬱、イライラ。
